今回はアフィリエイトの情報商材の歴史を2011年~2021年まで10年ぐらい振り返ることにしてみた。
私も全て知っているわけではないが、数々の商材(教材)およびツールを気がつけば買ってしまっていて、今や立派なノウハウコレクターともいえる。
実は月に100万までは独学だったのだが、資金に余裕ができたのと自分が言っていること、やってきたことが正しいのか?
答え合わせのために買ってしまったものもある(-_-;)
稼げてからノウハウコレクターになるってやつ(笑)
ただ、今からスタートするときも現状どんな流れになってきているのか?一緒に考えてもらえたらと思う。
情報商材黎明期2001~2010
この時代はアフィリエイト自体がマイナーだったころ。
Twitter、インスタ、ユーチューブはおろか、まだ大半がガラゲーを所持し、光やWi-FiじゃなくてADSLの低速通信を使っていたころ。
このころは本当に怪しい情報商材が出回っていた。
そもそもネット広告なんて誰も信じていないころで、あるのはホームページビルダーぐらいで、HPをきちんと作るハードが用意されていなかった。
だからバナーを貼るだけで1000円とかありえないくらいの案件が有ったり、Amazonもアドセンスも無料ブログでほぼ審査なして通過していた。
今以上に一瞬で稼げる方法をはじめ霊感商法みたいな販売ページも多く、情報商材=悪であるというイメージはその通りだったと思う。
そんな時に業界に衝撃を与えたのが「ネットビジネス大百科」
これは1億稼ぐ16歳の青年が片っ端から情報商材を切るということで、おどろおどろしいLPだったのだが、リサーチ・セールスなどに深く言及した音声コンテンツを聞き感動し人も多いはず。
今でも和佐さんと木坂さんは業界をリードしている。
ただ、情報販売というカテゴリーはあったのだが、物販アフィリを教えてくれる教材はほぼ皆無。おそらく「アフィリエイトファクトリー」という教材が最適だったと思う。
情報商材発展期2011~2013
このころになるとネットが徐々に普及して、個人でもノートPCを持つ人も増えてきた。ただ、まだまだノマドなんて言葉も浸透していないし、ZOOMのようなオンライン通信サービスももちろんないころ。
ネットビジネス大百科を購入したものの、実際に何を誰に売るのか?よくわからなかった人も多いはず。
そんな中で登場したのが「アンリミテッドアフィリエイト」という教材。
これは物販ではなくどちらかというと情報商材の教材だが、1つの教材を実践してレビューし、成果を報告しながらマーケティングをする。
そのころ登場した「無料レポートスタンド」での集客。メルマガリスト取りのキラーページの作り方。
バックリンクやサテライトブログの被リンク構成などが入っており非常に勉強になった。
さらに各種テンプレートも用意されている総合教材であり、業界を一変したと思う。
これで月収100万をとっぱしたアフィリエイターも多かったはず。
ただ、この時もアフィリエイトのメイン商材は「情報商材」であり、なかなかクリーンなイメージは定着していなかったと思う。
このレビュー記事に関して、角度を変えて提唱したのが「新世界アフィリエイト」だったと思う。
京大を中退して億を稼ぐ男というこれまた型破りなPRだった。
バブル崩壊後も何だかんだ高学歴は高収入で安定というイメージが世の中に広がっていたし、わざわざ国立有名大学を辞めてまでネットビジネスなんて・・・。
というのが信じられない人も多かったはず。
アンリミテッドアフィリの欠点は「情報商材をレビューして特典を付ける」というインフォトップ独特の販売方法に競合が生まれてしまうということ。
情報販売アフィリエイターはこぞって【「○○」特典】というレビュー記事を書きまくったし、そのキーワードで1位にできなければ「○○商材詐欺」のようなネガティブキーワードで別商材へと誘導していた。
混乱が混乱を生んでしまう・・。
そんななか新世界アフィリエイトの新田さんが提唱した「プロモーションアフィリエイト」という概念は非常に面白かった。
これは、新しい世界=自分の導きたい世界のために、教材を使って導くという売り方。
私がゼロ初心のアフィリエイトというHPを作ったころもこのころであり、プロモーションの考えは今でも役立っている。
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例えば「ペットアフィリエイト講座」などは典型で、「ペットは動画が良いよ?」そのためには「動画作成ツールを購入した方が良いよ?」
ただ、自分一人では学ぶのが難しいと思うので「ペットブログの作り方も教えます!」という提案だ。
これだと「商品名+レビュー」というカテゴリから抜け出して、別の世界観で勝負できる。
今でも有効なやり方だと思っている。
物販及びトレンドアフィリエイト全盛期(2011~15)
情報商材のレビューにひと段落ついたころ、「化粧品やゲーム」などのいわゆる物販ASPの教材が登場した。
それが「ルレア」というもの。これはキーワードの難易度によって無料ブログからスタートして、ワードプレスまで発展させるというもの。
ミドルキーワード・ビックキーワードなんてことばを業界に浸透させたと思う。
まずは身近な楽天などの新着ゲームで稼ぐコツを身につけ、徐々にライバルがいるジャンルに突入していく。
サイト作成の手順もしっかりあったのと、当時高額だった「ワードプレステーマ」まで無料でセットされていたので爆発的に売れた。
こうしてプレイヤーが増えたのだが、その分ライバルが増える。
情報でも物販でも後発組が稼ぐのは難しい・・・・。そんな時にいくつか別角度の教材がでた。
中でも有名なのがトレンドアフィリエイトという言葉を浸透させた「下剋上」だったと思う。
これは商品ではなく「芸能」を中心に検索数の多いキーワードを使い、爆発的なアクセスを集め、収益化はアドセンスに任せるというもの。
当時アドセンスの審査は非常に緩く、無料ブログでも通過できたため、簡単に稼ぐことができたと思う。
ただ、ライバルが増えれば当然ゆがみも生まれる。誰もが芸能ネタを作るとなると内容がかぶってしまう。
そこでありもしないフェイクニュースが生まれ、たびたび問題になっていた。
同じく物販にもトレンドのようなものがでた。
- 楽天やAmazonの口コミをリライトする
- 他のページの口コミをまねる
- 口コミを捏造する
そんなページもどんどん増えていった。その結果読者は「SEOの口コミが信じられない」という状況になり、今ではユーザーがインスタに流れていると思っている。
このころにアフィリエイト塾もたくさんできた。
私は入ったことがないのだが、HPを作ったころに本当によく相談された。
このころに競合ブラウザをグーグルが片っ端から倒し、ヤフーを統合して検索エンジンの1強になった。そのためたびたびアップデートが起こり、強引な被リンクSEOが撲滅。
コピペ記事の順位が大幅に下がるなどの処置がなされ、そのたびに業界に激震が走っていたと思う。
SNSの登場とツールの流行
iPhoneが登場し、小学生でもスマホを持つようになったと感じたのもこのころだったともう。
LINE登場も2011年。
その中で気軽に交流が取れるTwitterが登場し、爆発的に普及していった。
プラットフォーム。つまり、コミュニケーションツールは大体広告がセットとなっている。
今でも流行っているSNSを集客に利用し、収益化まで図るという教材が今でも売れている「フォローマティック」
SEO集客で苦労している人が多い中、「SNSでも簡単に稼げる」というキャッチコピーは多くのアフィリエイターに響いたと思う。
このころはSNSアカウントを複数撮るのは簡単で、無料メールで何個でも取れた。
プラットホームといのは普及させるまでは必ず審査を甘くする。その隙間にビジネスが流行るのだ。
今、インスタで月に7桁がどんどん登場しているのも同じ理由だと思っている。
ブロガーサロン全盛期2017~
アフィリエイト塾ではなく「ブロガーサロン」なるコミュニティーを知ったのがこのくらいではないかと思う。
そもそもブログ=ライフログ(日常の記録)であり、アフィリエイト(提携)の意味と違うもので、私はかなり違和感を覚えた。
アフィリエイトとブログは違う??
「ブログもSNSもメディアツールなのに・・・アフィリエイト(提携)をして顧客と広告主をつなぐ媒体に過ぎないのに??」
なぜか二つが切り離されて表現されており、今でも不思議なのだがとにかく個人の軸を中心に情報発信をし、稼ぐためのブロガー塾なるものが気づけばたくさんできていた。
オウンドメディアなんていう言葉もこのころに普及したのではないだろうか?
そこで繰り広げられているのは自己ブランディングと交流をして後はサブスク形式で収益を得るというものだった。
幾つか参加してみたいのだがTwitterと組み合わせてお互いに事前告知してお互いのサロンを紹介する姿が見られ・・なんとなく居心地が悪かった。
ただ、今でも交流を中心とした良いブロガーサロンも残っているのではないかと思う・・。が私は知らない。
電子書籍と登場と情報商材の線引きがあいまいに
スマホがどんどん普及して、電車の中でジャンプやマガジンを読む人が減り、スマホ漫画やゲームを夢中でやるようになった。
同時にキンドルが普及し、電子書籍も一般化。情報商材と電子書籍の区別がだんだんあいまいになってきた。
さらにNOTEが登場し、1記事ごとに収益化できるため、ブロガーさんも自分のコンテンツを販売するようになった。
その結果「何が情報商材」なのか?私の中でも定義があいまいになってしまった。
今はインフォトップなど売られているプラットフォームによって呼び方が変わっているが同じくコンテンツ販売に属するのでイマイチよくわからないというのが正直な感想。
個人ユーチューバの大量発生2018~
同時にメディアが文字媒体から動画に移動していったと思う。
ヒカキンさんのCMが代表的だが「好きなことで生きていく」なんてカッコいいコピーで、動画でどうどうと自分の好きをプレゼンするビジネスモデルが発展した。
「YouTubeなんて子供が見るモノ」なんて概念が薄れ今ではTVに代わって閲覧数が膨大に増えている。
当然そこに情報商材も食い込んでいった。
物販・トレンド・情報・言葉はメディアを変え、乗り物を変えて移動していくだけ。
それが動画にシェアを奪われた形となっていると思う。
ASP運営のアフィリエイトサイト登場と変わる世界
昔から会社が作ったアフィリエイトサイトというのは沢山あったのだが・・・。
最近は業界の垣根を超えて、大手プラットフォーム及びASPがアフィリエイトサイトを作っているように思う。
2019年後半のアップデートで企業メディアが優遇されたのをきっかけにアフィリエイターがそちらにまわり、会社名を使ってアフィリエイターが企業ブログを裏からサポートしているので、この辺りの線引きが正直よくわからない。
企業ブログもいくつかの問題を起こし、結局大手でも個人でもお金が絡むと何かしらの不祥事が生まれることは分かってきたと思う。
2020年の再アップデートで個人ブログの揺り戻しが起き、2021年の今に至る・・。
長年アフィリエイトをやって感じていること
私はアドセンス以外はそれなりの結果は出せたと思う。
物販・情報・コンテンツ販売・セミナー開催・オウンドメディア構築。
本当にこの10年で沢山の人と一緒に仕事ができたし、また教える中で本当に多くの学びがあった。
決して良い面だけではないが、学校教育の中にいただけでは決して味わえなかった世界観だと思う。
その中で、常に思うのは「思考と言葉は形を変えて移動するだけ」というもの。
それが時代時代において表現のしやすい言葉になり、表現しやすいメディアに載りみんなが移動していく。
そして表現媒体(SNS,ブログ、動画)の維持に広告というビジネスモデルが貢献しているだけだというシンプルなもの。
今後はAR,VRが登場してもその本質は変わらないはず。
ということはどんなメディアに乗せるにせよ、思考と表現力を磨いていくしかないのはないかと思う。
人は音楽を聴く際も頭の中で言語化している。
プロスポーツ選手も自分のプレイを言語化できるというのが非常に重要だということをよく聞く。
同じくアフィリエイターも今の時代に合わせてどう表現していけば良いのか?それを追求していけば良いのではないかと思う。
つまり日本語教師と塾及び予備校で国語や英語を教えていた私とは相性の良いビジネスモデルなのではないかと思っている(笑)
そうでなければ稼げるというだけで飽きもせず10年も続けられないはず。
私はせどりもつまらなくて失敗。投資もそこまでのめり込むことがなかったのだが・・・それはきっと考える・言葉にするという部分が抜けると気持ちが悪いということなんだと思う。
きっとアフィリエイトに向いている人はそんな人。
これからも新しい商品やサービス・メディアが登場していくが、私はどこに言葉を乗せて運ぶのか?
それを常に楽しいんで行こうと思う。